• 21:44 B-13

泣き腫らした眼は、何を見るだろうか。絡まった思考は、ほどけるのだろうか。二回ほど虚空を見上げ、何も無かった様な素振りで足音を鳴らす。家を出る前の些細な儀式では、気概を保てずに、生き甲斐を持てずに居る。

話し掛けたら、応えるだろうか。話し掛けなかったら、堪えるだろうか。二階のベランダでは、手摺りに腰掛けて乾いた笑いを漏らす。家を出た後の嘲りや揶揄で、期待は燃えずに、生きたいと思えずに居る。

猫が鳴いている。何を求めているのだろう。何を望むのだろう。解らずに俺は泣いている。

堪え性のない、しょうもない人達の中で埋没してゆく残骸。追い越されて行く恐怖。夢の中で俺はふざけて笑った。砕けてしまった。消えたい。消して。消して。

アダプターいかれた。あだっぽい仕草しないで。頭の中いかれた。アンタまで真似しないで。

引き裂いて壊して、衝動。背負い込み過ぎて軋む骨。霞んだ目を凝らせば。



見えたろ。

見えるんだろ。