光の梯子

  • 07:04

  • 8/24 13:57 OMOIDE OF SUMMER

遠くで聞こえる花火の音に、何故か心は揺れていた。

無責任な「頑張れ」を今日も他人に押し付けられて、「もう頑張ってるよ」なんて言いたくもないから作り笑い。慣れなかった営業スマイルも上手くなって人付き合いも上辺だけなら無難にこなしてる。こんな事がしたかったのかな、と浮かんだ疑問符は喧騒に掻き消され考える暇など与えられはしない。俺は日々の糧が何であるかを知らないまま今日も生きている。

白雨の中を走るのも実に容易かった。

早朝の東の空が染まるのを観ていたら何か哀しかった。

太陽に照らされ、階段の影が伸びるのが何か嬉しかった。

not dead