Syrup16g "LIVE FOREVER" ―The last waltz of syrup16g―@日本武道館
DVDが出るらしいし、スカパーのフジテレビなんたらで2時間の特番を放映するみたいなので、行けなくて、それを楽しみにしてる人のために、ちょっと畳みます。
セットリスト(うろ覚え)
- きこえるかい
- 無効の日
- 生活
- 神のカルマ
- I・N・M
- Anything for today
- イエロウ
- 月になって
- 負け犬
- 希望
- センチメンタル [solo acoustic]
- 明日を落としても [solo acoustic]
- もったいない
- 生きたいよ
- 途中の行方
- ex.人間
- 正常
- パープルムカデ
- 天才
- ソドシラソ
- Sonic Disorder
- 前奏(LIVE FOREVER)→coup d'Etat
- 空をなくす
- リアル
- En.1
- さくら
- ニセモノ
- 新曲
- イマジネーション
- scene through
- En.2
- She was beautiful
- 落堕
- 真空
- En.3
- 翌日
- Reborn
色々と思うことあって、何も言えなくなった。ただ「ありがとう」と思えて、良かった。
本当に色々話したいことはあるんだけど、開演前の話は割愛します。
始まって、照明に照らされて伸びる影ばかり見ていた。すぐ、直視できなかった。正常のPVを思い出した。
最初の内はミスも目立ってしまってなかなか入り込めずにいた。
負け犬で一度イントロやりなおした時の「負け犬だけに」と自嘲気味に言い放ったのを見て固まってた心が氷解していく気がした。そこからは純粋に楽しめるようになった。
明日を落としてものタメで拍手しようとした奴がいて、ホントおまえ何してくれんのと思った。あんまり嫌だったこと言いたくないけど後ろの席の輩が激しい曲以外でも終始歌ってて殺したいと思った*1し、拍手するタイミングが皆早漏すぎて正直萎えた。その意味でNHKホールのライブはすごかったと改めて思ったし、DVDならあっちの方が相応しいとさえ思う部分もある。でも、今日で最期だから、それは変わらないし、ただ網膜に焼き付けようとじっと見た。
「もう終わっちまうのか…くそっ」と言って吹っ切れたように始まった正常が今日の(俺の中での)ハイライトだった。あんなに素晴らしい正常はなかった。中畑さんがシンバルに頭突きをかましていたのも多分ここだった。
頭をかきむしる音さえ拾ってパープルムカデが始まって天井に映る照明に巨大なムカデの影のようなものがゆらりとしてドキリとさせられた。
それ以降の流れはとても凄くて言葉に出来ない。
手を合わせて帰っていく五十嵐さんにまだありがとうも名前も呼べないまま呆然と見送る。絶え間なく拍手を送り、座ることすら出来なかった。
帰ってきて始まった新しいアルバムの曲たちに紛れて、聴いたこともない新曲が。この期に及んで新曲…と驚いたけど、とてもいい曲で、わあっとなって、ここで今日初めて泣いた。そのあと暫くぼうっとしてしまって意識が帰ってこられなかった。気付いたらメンバーが戻っていくところだった。
2回目のアンコールで明らかにShe was beautifulが始まっているのに叫び続ける人達にちょっと黙れよと思った。伝えたい気持ちがあるのはすげー解るんだけど、曲を、歌を聴こうよ。何しに来たの?
盛り上がる曲の筈の落堕と真空が終わって、まだ行かないでくれと手が痒くなるまで拍手をし続けた。
NHKホールの時のように五十嵐さんが中畑さんにおんぶされて出て来たので笑う。どこかの雑誌のインタビューで「あれは首締めてやろうと後ろから飛びかかったらそのまま」云々と話していたけど、今日は五十嵐さんが、ここでいいよ、降ろして、て風に照れているように見えた。いいなぁ。
ここでMCがあって、これすごく泣きそうになってしまって正しいか解んないけど「明日は来ないね…。明日が楽しくなる曲をいっぱい歌いました。プレイヤーに込めたので思い出したら聴いて下さい」
「これも、明日を歌った曲です」といって始まった翌日でもうどうにかなってしまいそうになった。もう涙は乾いていた。
「じゃあ…ここでメンバー紹介」と笑いながら言う五十嵐さん。「ドラム、中畑大樹!スーパーベーシスト、キタダマキ!…そして俺が、五十嵐隆でございますぅ――」と三波春夫かサザエさんかと突っ込みたくなる感じで言ったので笑った。
さらに「あんまりひどいこと書かないでね」とか言ったのでもうこの人は…ととても愛おしい気持ちになった。
そしてReborn。今日はアコギに持ち替えずそのまま。途中ですべての客電がバッと点いて、終わるんだってやっと覚悟した。いや、違うな、確認とか再認識したって方が近い。
終わって拍手の渦の中、右端に居ようとする五十嵐さんを真ん中に引っ張っていったキタダさんは立派にメンバーだった。
最期の最後でありがとうと一度だけ叫んで名前を小さく呼んだ。
外に出ようとした時、元メンバーの佐藤さんと思しき人を見た。話しかけなかったけど、奥さんと赤ちゃんと一緒に居た。
一度も座らなかったので足がヨタる。
外に出て、空を見上げたら飛行機が飛んでいて、色んな思い出が、歌と一緒に、本当に身体を突き抜けていった。
誰とも解り合いたくないなぁ、と思った。それは非道いことなのかもしれないけど、そう思ったんだよ。
ありがとう。
さよならだけど、さよならじゃないよ。
あと、チケットでお世話になったフカフカ、ありがとう。今日あの空間に居られて本当に良かったと思ってる。今日話せた真くんと友達、ありがとう。帰りではごめんね。eyz、喧嘩腰ですまなかったね。本当に悪いのは俺だよ。ごめんね、ありがとう。
最後に、本当に贅沢を言えば、パレードが聴きたかった。
*1:彼らは彼らなりに楽しんでいるのだろうし、そんなくだらないことで場を壊したくなかったし、問題を起こしてつまみ出されたくなかったので極力無視した