早朝の身を切るような冷たさに

重ね着が一枚増えた。服の重ね着楽しいよ、なんて真心ブラザーズを口ずさんでみる。
暗くなるのが早くなった。暗がりを歩く。誰に気にされるでもない生活に、月並みな不平を抱えている。それは誰もが、だから、零さない。
途中まで一緒に帰ろうよって、さよならする時に大して仲良くもないそいつが見えなくなった後で「また暫く会えないね」なんて思って、胸に寂寞が溢れ返って、そうやってまた送れなかった手紙が積み重なる。捨てられない儘、その小さな重みは増えていき、いつか崩れて僕を押し潰す。身動きが取れないよ。何処にも、行けなくなる。僕ごと燃やしてくれ。
暗い気持ちも、晴れるよな。自分でやらなきゃ、駄目だよな。暖かそうな服の下の心が冷えている。暖かそうな服の下の冷えた心を燃やしてやる。

晴れても、雨降りでも、
よく寝て、よく食べ、
出かけよう。