東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン

荒川良々が好かったねって言っても友人には伝わらぬもどかしさ。松尾スズキ脚本なんね。笑わせるとこは笑わせてくれる。泣ける映画って感は薄い気もする(周囲が泣いているところで僕は泣けなかった)。だけど、ただ泣かせる映画になっていないのが巧いなと思った。

スペシャルドラマ版もドラマ版も観てしまった人間としては、全て観終えた後でキャストが脳内で大団円で、こんがらがらがらがらってくる。小学生時代はスペシャルドラマ、中高生時代の話は映画、大人時代の友達の描写はドラマが一番良かったと思う。原作チラ読みなので読み直さな。






以下ネタバレ

  • オトン意外とたくさん出てるよね。
  • 中学生どころか高校生になっても変声期を迎えないのが不思議。
  • 平栗くんのダンスがすごかった。躍動的。衣装もやばい。
  • オダギリジョーの唄う炭坑節が印象的。
  • 味噌田楽蒟蒻オ(自主規制)っておまえ
  • 抗がん剤の副作用の辛さをこれほど苛烈に撮った映画を僕は知らない。スクリーンを見ているだけで、嗚咽が聞こえるだけで辛かった。命を延ばす為の苦しい治療と苦しみの少ない僅かの命、どちらを選ぶべきなのか。抗がん剤治療を止める選択が間違いであったとは僕には思えない。親孝行であったとすら思える。
  • うまく言葉に出来ないが、オカンの死に僕が涙を流さなかった理由は、幸いにも、母の死という一生に一度しか訪れない経験をしていないので、共感に至らなかったからなのだろうと帰宅してから考えた。改めて、母が死んだらと考えたら涙が出てきた。