NIJIIRO DARKNESS

日々を全て記録したい。一字一句を記憶したい。聴いた音も観た映像も触覚も味覚も嗅覚も僕だけのものだからどうにかして残したい。けれど、それは無理だし、完全な形にするには一日は短すぎる。
振動で冒険の書が消えるようなファミコンカセット並みのアタマには断片しか残らない。こんなこともあろうかとなんて対策はしていない。
飽く迄も自分の為に日々を残す。他人に伝えたい事は少なく、自己顕示欲は薄い。それでも人が見るから、意識した文章を書く。媚びた気持ちは無く、そうでないなら公開する必要がないから。
日々が大切に出来ずに去る。ひっそりと死んでいく。堆く積まれた本の隙間で不貞腐れている。
自分に負荷をかけるのは追い詰められないと力を出せない悪癖。誰に課されたわけでもないのに。

こういうこと書くから青春スーツが脱げない。