この世で一番怖いこと

信じている人に裏切られること、が、僕は死ぬより忘れるより怖いことだと思う。
音楽や小説などの作品には、いい意味で裏切りが必要なときもあるけれど、それは意味が違うし、裏切らないから機械が好きだとか数字が好きだとか、そういうのはまた違う世界の話で、信じてない相手に裏切られたって、またか、ってなもんだ。
恋人、親友、血縁、先生、愛犬、他の誰だって、自分の大切な、信じている人に裏切られたなら、それは、絶望になるのではないか。それが、絶望になるのだ。

内田春菊の「仔猫のスープ (集英社文庫)」、あれだってそうだ。本当はよく知りもしない相手を、どれだけ知っているつもりなんだか、警戒心を向けずにいて、その信じ切っていた相手に裏切られると致命傷になりやすい。ジェットコースターみたく、高いとこから落ちた方が大変なことになるんだ。落差が大きいほど。ジェットコースターと違うのは、絶望が沈みっぱなしでいつ浮いてくるんだか、ってところ。

だから、僕はせめて自分を信じてくれた人くらいは裏切らない様にやりたい。






他にも怖いことはある。同じくらい、一番怖いこと。

信じてくれた人を、裏切ってしまうこと。それは、騙しているのと、詐欺と大して違わないから。




HELL SEE




ちゃんとやんなきゃ
素敵な未来がどこかへ
逃げちまうのかなぁ




なんて歌って、眠い目を擦った。