全然ダメだ

現状は悪化、妄想はもうそのままで、放棄した夏の日が、今、歪んだ僕に影を落とす。
その影を飲み込む空虚な影、死んだ瞳で見上げる空には飛行機雲。
爆音とともに去るそれはとても不快だったが、心の深いところでは、夕闇に消えていくそれを見送るのは僕の役目のような気がして、ひとりで莫迦みたいに空に話しかけていた。