夏が死んでしまう前に

ずっと明日とか明後日あたりまでしか考えて生きてないと思う。こんなんで生きられているのが不思議なくらい、先の予定を言われても自分の事の筈なのに全然ピンと来ない。今年も夏はただ暑く、個人的に特別な季節ではなくいつもと同じ様に職場と自宅を往復してたまに高校球児たちの頑張ってる姿をアイス食べながら見てるぬるい生活を繰り返してるだけだった。

Hurt

Hurt

そうこうしている内にsyrup16gの新しいアルバムが発売された。解散後も変わらずにずっと聴き続けてきて更新される事のなかったプレイリストに新しい11曲が加わる事は、僕にとって凪いだ湖面の様な心の平穏が掻き乱される様な不安と興奮を迎え入れるのと同義だから、周りにはわりと軽口叩いて嬉しい嬉しい言ってたけど、実は聴くのに勇気が必要だった。アルバムは地元のHMVで買ったのでステッカーが付いてきた。

まだプレイリストに追加出来てないけど代わりにカーステレオでCDを何度も聴いている今、季節が変わる匂いに色が戻った気がする。季節が変わるのが寂しさを伴うのは瞬間瞬間では気付かなかった時間の経過を否応なしに感じさせられるからだと思う。

昔は新しいアルバムが出たともなれば他の人のブログとか行けば感想とか楽に見られたんだけど、ブログっていう文化も殆ど落ち目になって、斯く言う自分も殆ど更新してないし、だからこそ中高生が新しいアルバムが出た翌日の学校で友達と「あの曲のここがいいよなー!」「そうそう、そうなんだよ!」とかそういう感想を言い合う機会が疑似的にですら無くなったのを寂しく思う。あの頃は良かったなんて言いたくはなかったのになとか、そんな歌を口ずさみたくなっちゃう時間の経過をまたしても感じつつ、くだらない感想を言い合ってるあの感覚を思い出したくて、ちょっと思いつきでやってみたい事がある。

僕はsyrup16gのファンだし、どうしても贔屓目で見てしまうから、ちょっとここはどうかなみたいな否定的な意見があまり言えない。嘘を吐きたいんじゃなくて、そんなこと思っているのはお前だけだよって嫌われるのが怖くて自分を守ろうと卑怯にも口を噤んでしまう。口は災いの元なんだけど口を開かなかったら面白いことも言えないから、ちょっと不愉快に思われても自分の思った事を思った儘に言いたいと思う。ただ、僕の儘で全ての意見を受け取るのがちょっと辛いのでセカンド自分(俺)とサード自分(私)に対談の相手になって貰おうと思う。セカンドとかサードとかいきなり何だよって言われるかもしれないけどその辺はムーたち*1って漫画の概念なんで気が向いたら読んでみるといいと思う。別に知らなくても特に問題は無いよ。